Bakery/Cafe/Bar
Enough For Today?
99-08-06


今月の出張カフェ 
8月2日(月)

  
Helemano Plantation in Hawaii
ハワイの知的障害者施設・ヘレマノ訪問記



 イナッフ・フォア・トゥデイ?の夏休み、うちのおばばちゃんのおごりの家族旅行で、ハワイに行ってきました。(ずるい!)
そのとき立ち寄ったのが、ハワイの知的障害者施設ヘレマノ。

「のびらか」の高木さんに教えていただいて、(高木さん、ありがとう!)日本から電話でアポとって行ったので、現地ではとってもスムーズ。職員のイヴォンヌさんの案内のもと、2時間余りにわたって施設の案内をうけ、ビデオとパンフレットをいただき、昼食を付属のレストランでとって、お土産を付属のお店で買って帰りました。

 ここは、オアフ島のほぼ中心部、あの有名なドールの広大なパイナップル畑に隣接し、ワイキキから車で約45分。
入所としては、グループホーム形式で、40人、あと通所のひとが、60人ほどだそうです。自閉症のひとはあまりいないようで(特に理由はない、といってましたが)単純知的障害とダウンの人達が多いようです。ここの用語では、development disability(発達障害)もしくは、mental retardation(精神遅滞)の施設と定義しているようです。入所資格は、学齢を終える18歳からで、66才まで、それをすぎると老人施設の方にうつってもらうそうです。日本から入れるかどうか!、いくらかかるか!!は、「また今度」になってしまって聞き漏らしましたが、高木さんの娘さんが、1年間在籍したので、木さんがよくご存知のことと思います。(お嬢さんの写真、いまでもいっぱい廊下の壁に貼ってありましたよ!ディズニーランドとかでの・・・)

施設の概要は、日本式分類で言えば、授産所と更生施設とグループホームを兼ねたみたいなところで、授産としては、100人入れる(!)レストラン、お土産ものの売店、菓子とパンのベーカリーが目立ちますが、その他に、パソコン、軍の仕事(外勤)が有り、更生としては、「重度の人たちのために」ということで、レイを作ったりの軽作業の作業場があります。

経営的にうまいことやってるな、と思うのは、隣が、オアフの観光ツアー名所としても有名なドールのパイナップル畑で、そこにはメインランド含めた世界のお上りさんが観光バスで群がり、そこから、専用通路(としかおもえないしかけ)に従って、パイナップルの蜜に引き寄せられる蟻さんのように、観光客が付属のレストランに吸い寄せられて行きます。そこまで今回は聞けませんでしたが、なにかしら、ドール側の援助、少なくとも意図的配慮はあるように思います。もしかしたら、敷地もドールの無償提供だったりして・・・あと、泊まったハレクラニというホテルのコンシルジュの人も、ヘレマノのことは良く知っていたし、地元のDINING OUTというレストラン紹介誌の一面に特集が組まれていたりして(持ちかえりましたのでご覧になりたいかたはどうぞ)完全に、レストランとして観光地として地元に認知されている様子なのはすごいね。かといって、「うちは普通のレストランでございます」と逆ツッパリ?するわけでもなく、障害・福祉関係施設であることも、さりげなーく、ほどよく、アピールしてあったりして、お上手。(パンフレットも一般向けと2種類あったりします)そういえば、ここの創設者&経営者のスザンナさんは、中国系だから商売上手なのかな・・・

でも、僕が一番印象に残ったのは、グループホームです。 入所施設といいながら、日本のそれのイメージとは全く違います。9棟ほどの家が、植え込みのなかに、リクレーションの棟を中心に点在し、男女別に障害の状態を配慮しながら、メンバー4人から5人に1人の24時間の住みこみ職員がついて、運営されてます。重度(といっても、見たところ、重くても2度と3度の中間ぐらいの感じですが)の人達もここに住みます。各棟には、個人もしくは2人組の個室と簡易キッチン(昼食・夕食はメインのレストランでとるのでこれでいいそうです。朝ご飯はここでつくります)とバリアフリーのトイレと浴室がついてます。(写真茶話会で見せますので、お楽しみに!)
授産・更生施設については、まあ、このグループホームについては、施設といい、職員の対応といい、ロケーションといい、あとはこれでプールかビーチがあれば、いうことないかな!←個人的趣味ですが・・・

授産所、更生施設としては、必ずしも完全ではないような感じでしたし、商業化のされかた等には若干の反発感じる人もいるかもしれませんが、僕は、全体にあるアメリカ的(というかハワイ的?)明るさとグループホームの充実だけでもとりあえずマルつけてしまいますね。
日本からは遠いし、だれもがはいれるわけではないし、といえばそうかもしれませんが、この不況にもかかわららず、こんだけみーちゃん・はーちゃんのハワイ語学留学が流行ってるおり、「あたしの子供今ハワイに留学しててね、ほほほ」というハイソの知的障害者家族があったりしてもおもしろいじゃないですか。(こんなこというとまた物議かもすかな?でも障害者の家族だからって清く正しく美しく、ばかりでなくてもいいのでは、と思ってますんで、平気ですけどね)


あと、こういう、入所・授産・更生複合型施設って、僕は個人的にはとっても興味あるんですよね。ちょっと今風の(というか日本風の偏狭で無邪気な)「ノーマライゼーション」には逆行するかもしれないけど、必ずしも障害あるひと全員に、一般就労めざさねばならないみたいなプレッシャーあたえるような今の日本の風潮には疑問です。だいたいそんなら、なんでノーマライゼーション本家のアメリカにヘレマノみたいな施設があるの?といいたいですね。

ま、まだ夢のまた夢の話ですが、コードネーム「西表計画」とかね、できたらおもしろいな。(「妄想」もとりあえずは、「どんぐりはうす」ぐらいで我慢しますが、ゆくゆくはね。)環境のいいところで、障害ある人達が稼ぐというよよりは、暮らしながら自己実現の為に働き遊ぶ、というありかたという意味ですけど。お金もかかるでしょうが、運営費については、2001年に施設への措置制度が本人給付もしくはそれに準じる形になることを前提に考えたら展望あるかもしれないし、施設費については、「楽園」ほどやすいですよ、多分。だれか、武蔵野市障害者総合センター建設費・土地取得費の10%ぐらい寄付してくんないかなー。(10%でも、たった!1億7000万ぐらいですよ!)


HEREMANO PLANTATION

64-1510 Kamehameha Hwy.
Wahiawa , HI 96786

Phone :808-622-3929
Fax: 808-621-8227
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