<ジョイント広場TOPへもどる>

滋賀トライヤルワークショップから雑感  <佐野武和>
 
 障害をもって生きることが、そして意図しあるいはたまたまその近接領域で
生きることになった人たちの人生に、「何か」が待ってると予感がします。
 障害者に向けられる虐待を防止しようとするワークショップであるけれど、実はくさんの人たちの生きる手法と考え方を揺さぶります。
 ほんとにシカゴセミナーから振り返れば短期間にいろんな出会いと私自身の中に変化を見つけます。また知的な障害や自閉的な障害を持った市民が市民として生き、社会をバリアフリーに創り上げることは、すべての人が解放され、争わず、共感と共生の社会イコールだと確信を持ちました。
 滋賀の田舎町長浜で開催したトライアルワークショップはシカゴ、イリノイ大学のセミナーに学び、偶発的に出会った人たちとJIL(全国自立生活センター協議会)の人権委員会が地域に根ざした取り組みの一歩としてチャレンジした画期的かつ独創的なワークショップでありました。イリノイ大学でのプログラムにとらわれることなくシンプルを目指しながらインストラクター=ナンシーのスピリッツを忘れコミュニティーリソースを育て種を蒔き継続される取り組みとしてきっと地域で芽を出しみどり茂る木になること期待させるものでした。
 具体的には8モジュールを4ステップにおのおの担当がシンプルにまとめロールプレイを各ステップで活用するという形をとりました。
 プログラムは、1)虐待とは何か、2)虐待に立ち向かえないのはなぜか、3)虐待に立ち向かうにはどうしたらいいか、4)虐待に立ち向かっていこう、まとめられ個性的なインストラクターによって進行されます。
 OHPの操作やタイムキープ、休憩時間の活用などサブキーパーの存在もかかせませんでした。準備をはじめ議論し創り上げていく過程も大切です。いろんな方法で共有しながら進められ地域に種を蒔く。達成感と残された課題を整理してさらなるワークショップへと立ち向かう。
 滋賀は不幸かここ数年知的障害者に向けられた虐待事件が続きます。
 このワークショップで出会った地域の人たちと地域版ワークショップをプログラム始めます。悲しい事件がもう起こらない、起こさないために・・・・。