株式会社オリエンタルランド運営部ゲストリレーション
スーパーバイザー
○○×× 様
拝復 雨がちのぐずついた空模様が続きますが、私の心は貴殿のお手紙で晴れやかです。貴園におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
15日付のご返事、まさに感服いたしました。
ありがとうございます。なによりも、「本年度中に(スペシャル・アシスタンス・パスの)システムの構築ができることを目標に動いております。」と明記してくださったことを。私も社会人の端くれ、いかにこういう形で日時を切って表現することが、組織人としてのリスクあってのことかはよく理解しているつもりです。本多様の勇気を称え、そして、そのポジティブな心遣いを悪用しないことを誓ったうえで、いかにこのことが、全国の自閉症児とその親を中心とする「心のバリアフリー」が必要な人達を勇気付けるか、ということを申し上げておきたいと思います。そして、私のつたない言葉よりも、この話を伝えた友人(障害児の親ではありません。)の電子会議室への書きこみを下記に転載しますので、ご覧ください。
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いやいや、たいしたもんだ!
我が家は僕以外、みんな年間パスをもっているような家族です。
見直したよ!オリエンタルカレー
これからも通うぞ!
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これが、貴殿と貴園の勇気ある行為に対する一般の人々の反応であると信じております。スペシャル・アシスタンス・パスをアンフェアな行為として貴園の名声を損なうものとして考える方がいらっしゃるというのは貴園の杞憂であると、私は信じております。
しかしながら、この制度の実施にあたり、知るべき人に知ってもらうべき広報と無定見な流布による悪用の可能性のジレンマで悩まれていることを踏まえ、ご提案があります。この情報を「社団法人 日本自閉症協会」を通じて、しかるべき知るべき人に正確にながしてもらうという形です。実は、内々で、私共の今回のやりとりが自閉症協会内部で非常に注目を集めているという話を聞いております。私も以降の展開等については、いくらインターネット等の力を借りても個人と個人的組織では荷が重く、そうさせていただければ助かります。日本自閉症協会関東支部長(貴園は関東にありますので)の方と相談いたしますので、貴園のほうのご意向もご連絡いただければ幸いです。
なお、私が自閉症児の親であることから、自閉症を中心とした問題提起と専門機関の例示となりましたが、障害の種類によっての相互疎遠と利己主義は私の好むところではありません。しかし、残念ながら、スペシャル・アシスタンス・パスの他の受益者の例としてあげられた視覚・聴覚障害等の方々については私個人としてはしかるべきルートと知識を持ちませんが、必要あらば、他の方の力も借りて微力を尽くしたいと思います。
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ところで、先ほどの友人ではないですが、私共も「年間パスポート」の検討できるかな? なんてわくわくしております。前回の利用で1日で2つのアトラクションしか利用できなかった私共の息子からすれば夢みたいな話です!でも、「悪用」はしません…みんなと同じように私共の息子が待つことができる状態なら(状況・環境にもよります)待たせます。なぜなら、なら、それが、特別扱いされていっぱいのアトラクション乗るよりも数百倍も嬉しいというのが、親の心だからです。ご理解ください。
最後になりますが、貴園の益々のご発展をお祈りして結びとかえさせていただきます。
敬具
1999年4月24日
Enough For Today?(イナッフ・フォア・トウデイ?)
代表 岡部 耕典