2-3 就学時検診


2-3-1 就学相談の窓口
2-3-2 就学相談の手引きより
2-3-3 体験者からのアドバイス
2-3-4 アンケートより「就学相談について」

 子供が小学校に入学するとき、親は嬉しい気持ちと、不安な気持ちに揺れ動くでしょう。

もう少し幼児のままでいてほしいという思いは、障害のある子供の親なら誰もが実感することではないでしょうか。成長は止まってくれないし、通う小学校を決めなくてはいけません。就学時検診に対しては、不安や恐怖に負けず、我が子の学校生活を自分が納得して決めるのだと言う気持で、就学先と話し合えればいいと思います。

就学相談、検診についてはそれぞれの地域で違います。対応する就学相談担当者の対応もさまざまです。就学先の学校・学級にもかなり差があります。ここでは「就学の手引き」(IEP調査研究会・年少部会編著)から、就学先を決めるための「チェックリスト」「相談票」を転載します。相談の場で自分の気持を伝えることは大変です。用意した資料を持っていくこともひとつの方法かもしれません。また「資料の提出は就学の手続きを面倒にしただけ。問題を隠して就学検診を受ければよかった。」という意見もありました。地域の先輩の話を参考にするなど、自分と地域に合った就学検診攻略を考えていきましょう。

2-3-1 就学相談の窓口

東京都
 
東京都就学相談室                                          TEL 03-5454-3651

 都立の盲・ろう・養護学校の就学に関する相談をおこなっています。

各地域の窓口

     小金井市 学務課                                TEL 042-387-9874

   武蔵野市 心障担当                           TEL 0422-51-5131

   三鷹市  学務課                             TEL 0422-45-1151

   杉並区  就学相談                           TEL 03-3312-2111(内 1634)

   練馬区  学務課 就学相談係                      TEL 03-3993-1111(内 8266)

 就学相談の担当は、小学校・中学校の入学以外に、引越しやその他の理由で、学校の転校を考えるとき、転校先の情報や受け入れ体制を整えてもらうときの相談窓口になります。今後の長い学校生活のことも視野に入れ、充分な相談をしておきましょう。

2-3-2 「就学の手引き」より

チェックリスト

 1 選択できる学校・学級の種類を知っていますか?

 2 地域のどこにそのような学校・学級があるか知っていますか?

 3 その学校・学級までの通学にどれぐらい時間がかかるか知っていますか

 4 その学校・学級は普段どんな事をしているか知っていますか?

 5 地域の学校について詳しい人や、これまでの子供の成長を見守ってくれた人と就学について相談しましたか?

 6 学校・学級見学を行いましたか?

 7 就学先について家族全員で話し合いましたか?

 8 就学相談の前に伝えるべき両親の希望を決めていますか?

 9 
就学相談の担当者の名前を聞きましたか?

10 就学相談の時に両親の希望を伝えられましたか?

11 就学相談で薦められた学校・学級と、そこを推薦する根拠をメモしましたか?


12 就学相談で薦められた学校・学級の教育内容について説明を受けましたか?


13 意見調整が必要な場合、今後の日程を確認しましたか?


「就学相談票」の内容例

 子供の氏名・性別

 子供の生年月日

 保護者の氏名・続柄

 連絡先(住所・電話番号)

 現在通っているところ(幼稚園・保育園・通園施設等)

 保護者の希望(養護学校・特殊学級・普通学級)

 保護者の希望と理由(具体的な学校・学級名)

 療育・障害者手帳の有無と等級

 障害の種別(診断名と診断を受けた場所)

 各種検査結果(知能検査や発達検査の結果を知っていれば)

 健康状態

 現在の生活の様子

 自宅付近の概略図

 就学相談票は、地域の就学相談の窓口によって内容がかなり違いますので、事前にこれぐらいを用意しておくといいと思います。就学までのスケジュール、次回の面接について、日程を決めておくか、期日を決めて連絡をもらえるようにしておいたほうがいいでしょう。「連絡が直前までなくて、精神的に疲れた。」という話も多いようですし、就学先を決定するのは、最終的には保護者だということは、忘れないで下さい。


2-3-3 体験者からのアドバイス

                                               中野区   北村 博

 障害のあるすべての子供が、その状態や発達の段階に応じた適切な教育が受けられるように就学相談が市・町で実施されています。子供にとって、どの様な教育環境が必要なのか十分納得できるように、前頁の「就学先を決めるためのチェックリスト」の「8」までは前年の夏休み中には決めて、医師・臨床心理士の方々のご意見も伺うべきでしょう。

 学校・学級見学は、「見学会」として指定されて行われる場合が多いですが、個別に訪問して、先生からお話を伺うことも場合によっては必要だと思います。障害の種類や程度について、たくさんの知識を持つ方よりも、一緒に生活している保護者こそが我が子についての専門家です。どんな学校・学級を希望されるとしても、それは我が子にとって長い人生の一時期です。学校は一部分を教えてくれるだけで、保護者・家族が最も大切な指導者です。これらを考え、夏休み後に始まる具体的な就学相談に、ご両親の希望をきっちり伝えた上で、望まれることが大切だと思います。


2-3-4 アンケートより「就学相談について」

・相談にならない。なんでも前例がないと言う。担当者の態度が悪い。

・短時間、子供の様子を見ただけで判断された。相談前から決めてかかっていた。

・実際の学校の現状を知らずに相談を受けている。

・検診の内容を隠して説明がないので、どんな説明が学校に行ったのか知りたかった。

・相談から決定までが長すぎて、親子とも精神的な負担が大きかった。

・入学後、担任や他の生徒との間で問題が起きた場合、相談できるところがない。

・学校に入った後、行政にフォローする姿勢がない。

 

どの地域の保護者からも、良い相談状況だったと言う答えはほとんどありませんでした。就学後の対応がほとんど得られないことについても不満が多く、就学相談だけの窓口のあり方に不満や批判の意見が多く寄せられました。障害があっても学校を選びたい。どこが我が子にあっているのか一緒に考えて欲しい。保護者が学校生活に明るい希望を持てるような、就学相談をお願いしたいと思います。


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