2002.3.30

緊急・注意!

東京ディズニーリゾートにおける「速やかに専用の入り口から案内する」ゲストアシスタンスカード発行の新基準


2002年4月より従来の発行等の基準は下記のような点が変わります。ご利用予定のかたはご注意ください。

いままでの発行・運営基準はこちら

従来の運用発行基準 2002年4月からの運用発行基準
カード再発行 一回カード発行したら、次回はそのカード持参すれば簡略化した発行を行う。 都度、初回発行と同じ手続きを要する。
利用人数 カード一枚あたりの利用人数の制限は常識の範囲とし特に制限は設けない。 最大限4人までとする。(ただし、アトラクションの種類によっては、キャストの判断で許可する場合がある)
発行要件 障害により待てない旨の自己申告とメインストリートハウス発行担当キャストの判断(障害手帳等は必要ない) 障害により待てない旨を明記した医師の診断書の原本の提示が必須とする。(障害手帳では代替できない。ただし、診断書は返却され、再利用は可能とする。)


                            注意

カード再発行および利用人数についての運用基準の変更は、全てのサービスで共通です。

発行要件
については、「待ち時間ゼロ」のサービスのみについてのみの変更です。

インフォメーション等で、「待ち時間ゼロのサービスはなくなりました」と説明されることがあるようです。(そういう答えをするようにマニュアルに書いてあるそうです・・)「診断書があればいいのですよね」と続けると、「実は・・」となります。

「障害により待てない人」へのサービスは、「通常の待ち時間相当を列に並ばずに過ごす」の1種類となります。以前は存在した「30分経過後
に列に戻る」とか「可能な限り列に並んでどうしても駄目だったら即座に入れてもらう」といった運用は、「行いません・存在しませんでした」というのがインフォメーションでの公式見解です。(でも、メインストリートハウスでの「個別交渉」のチャレンジの価値はあるかもしれません。)

なお、上記のようなサービス内容が全て非公開であることについては、「可能なサービスメニューが判りにくく、トラブルのもとになる」として、再三の公開のお願いをしていますが、口頭での開示も含め、公開は拒まれています。したがって、利用の都度、事前に可能なサービス内容とその条件について、インフォメーション8045−683−3777)で確認されることをお勧めします。
これは、「都度・利用者ごとにサービス内容を話し合う」のが、サービス決定のポリシーだからなのだそうです。「では、個々の話し合いにより柔軟なサービスが提供されるのですか」と問うと「そうではない、あらかじめ決まったものだけです」という答えなのですけど・・それならサービスメニューを公開しない理由がわかりません。


            今回の発行基準の変更を巡って

 ゲストアシスタンスカードについては、その制度自体がTDRから対外的に公開されていません。従って、この重大な制度変更も個別問合せに答える以外では一切公開・周知は図らないそうです。特に診断書の件は入場してからでは間に合いませんので、利用可能性のある方、なにとぞご注意願います。今回の制度変更にあたり、入園後、メインストリートハウスではじめて「診断書必須」を知る利用者にとっては、入場券を買いながらも、ほとんど施設を利用することができないという事態もありえることには全く配慮がないようです。

 制度変更の目的は不正利用防止の強化であるのだそうです。そしてこの制度変更が、実質的制度廃止とか、真にこのアシストが必要な人の利用を拒む意図では決してない、というのです。しかし、現実の対応では、インフォメーションでは単に「制度はなくなった」と告げられるだけです。(3月29日現在)また、事前の変更の告知もなく(インフォメーションですら、3月21日からしか案内していません)インパーク後に知っても対応不能である「診断書必須」という対応を対策とするのでは、「とにかく防止さえすればよい」「他の客からクレームがなければそれでいい」といわんばかりの乱暴さも感じてしまいます。せめて、3月ぐらい前からの案内はできないのでしょうか?
 不正が施設管理側にとって大問題であることは理解できます。またしかし、本当にこのアシストが必要な障害当事者とその家族にとって、このアシストは、施設の「公平な」利用であって「優待」ではないことは充分に理解されているでしょうか?

 「利用資格」が診断書であることにも、疑問は残ります。他の障害との比較で考えても、、車椅子でのアトラクション利用に対し、「車椅子を使用することが不可避と明記した医師の診断書が必須」とはいわないのでしょう。外見からは判らない障害特性の判りにくさはありますが、それだからこそ、各アトラクションのクルーの判断ではなく、メインストリートハウスでの発行となっているわけです。発行窓口担当者が、障害と当事者に対する「最小限の経験と知識」があればだいたい判断がつく問題であると思います。その人の障害が及ぼす「生活の困難さ」については、自閉症等における時間の概念の欠如等の基本的知識と、カード発行を求めてくる当事者と接する経験を積んでいれば、なまじの医者よりは判断がつくようになるのではないでしょうか。だいだい、診断書だって突き詰めれば、完全な予防策にはならないでしょう。

 USJではTDRと違い、制度創設時から、その基準作り等にも協力させてもらいました。その結果、カード自動再発行は主として現場の手間の軽減が目的でしかも不正利用の温床となるので当初から採用していませんし、人数を機械的に限定しない基準作り・本人のIDの確認による不正抑止効果など、今回のTDRの問題解決もほぼ視野に入れた内容となっており、12月の運営開始後もなんの問題もでていないようですので参考までに下記に紹介します。

                      USJのカード発行及び運用基準

 なお、USJのカード導入時に、導入責任者に、「不正利用があったら制度をやめてしまいますか?」という問いを発したことがあり、その答えはこうでした。「我々は、障害があって施設を利用できず楽しめない子供達のために制度を作ったのです。不正利用防止という運営側の都合のためにこの本来の趣旨をいささかも阻害することがあってはならないと考えます。」カード導入では後発のUSJですが、ずっと持ち続けてほしい見識です。

 今回の発行等の基準の変更後も、ADHDをはじめ障害認定されにくい障害含め苦労して費用をかけて診断書を書いてもらいながら、なんとか利用する人も多いと思います。そこまで「TDRという商品の力」は大きいのです。しかし、そういう利用を強いられてのち、障害により待てない人とその家族が「オリエンタルランドという企業」にカード導入後から抱いてきた強い感謝と尊敬の気持ち、さらに、多くのディズニーファンやクルーが表明してくれた、「こんな制度を作るとは、さすがディズニーランド!」と誇らしく思ったその気持ちに変化はないでしょうか・・?

 カードを利用する当事者やその家族のみなさん、カードの利用を支えてくれ、だんだん障害に対する理解も深めてくれたクルーのみなさん、ゲストアシスタンスカードパートナーズの方々を中心とするディズニーファンでカードの利用普及を応援してくれたみなさんのご意見を是非聞かせてください。また、下記のTDR各セクションに直接意見をくださるのならなお効果的と思います。

 このページあてのご意見  

 東京ディズニーリゾートあての意見

   電話      インフォメーションセンター          045−683−3777

   来場時     メインストリートハウス            備え付けの用紙に記入・手渡し

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