ゲストアシスタンスカードの「速やかに案内」のサポートがなくなりました・・

5月20日、メーリングリストに1通の投稿がありました。

昨日、友人が『明日、パークに行きます、以前のお話で(彼女は、インフォメーションに直接рオ、食い下がって診断書持参でなら・・と言う事を聞き出していました)診断書を用意してと言われたので、先日もらって来ました。アシスタントカードの発行をお願いします』

と言うと、『診断書での待ち時間0対応のカード発行は、本日(19日)までとさせていただいております。明日からは、診断書をご持参いただいても時間まで他で待機のカードしか発行できないことになりました』と言われたそうです。

それでも『だって、診断書を用意しろと言ったのはそちらだし、こっちは時間かけて、お金もかけて、子供にも負担かけて診断書をもらいに行たのに・・そんな話ってありますか?しかも、今日までだったら出せるけど、明日からは出せませんだなんて・・・』と食い下がったようなのですが・・それでもダメだったそうです。

この話を聞いてますか?というメールだったので、びっくりして、ゲストリレーションに
電話しました。
問合せた結果の要旨は、下記のとおりです。


診断書の有無にかかわらず、「待ち時間ゼロの制度はなくなった」(もちろん、身体障害、重心のかたも含めて全ての障害者が対象!)

理由は、「診断書とはそういうものではない」とのクレームが、利用者からあった」(?)ということ。
制度変更の告知は、1週間前から、インフォメーションに問い合わせた人にのみしか行っていない。
既に診断書とってしまった人は、メインストリートハウスで、発行費用を支払う(買取!)

・・・おなじ担当者に「制度自体を本当に必要な人に提供することを辞める気は全くない。」と2月前に言い切られたことは反古になりました。
「文句があるなら診断書費用は弁償してやるよ」といわんばかりの対応もショックです。


今後は、ゲストアシスタンスカードは、
・待ち時間を他で潰す。
・席を前のほうにするとか通路側にするのか、とかのアレンジ

の2種類しかなくなるそうです。

「公開しないで全ての制度を段階的に廃止するのではないのですね」という質問にも、もう「違います」という明言はありませんでした。

自閉症および重度心身障害者・児も含め、「速やかに案内する」必要のある障害という人は存在しないという認識なのですか、ともうしあげたら、「これまでの運用経験からそのように(存在しないということです・・)判断した」との回答でした。

サポート止めた理由は、「お客様の声」であり、「特定の人たちのデメリット(これは本当にこの制度のサポートが必要な障害児のことを指します)より多数のメリット(一般顧客の声を指します)をとった」そうです。

今後の対応については、個人であろうと障害団体であろうと、参考意見等聞く気はない、とのことです。理由は、「一部から聞いたら他の障害者団体からクレームつくから(?)」だそうですが、「障害者団体になにがあるかは全く知らない」との答えもあり本当にそういう事実があるのかはよくわかりませんでした。

               
  以上、ゲストリレーションで、前任者から、「今後当社の
                 カードについての質問はこの人へ」と紹介された方から
                 のお答えです。

かつてあれだけ確認したのに関わらずまたもや突然の変更、それも制度打ち切り
という究極の・・・しかも、「弁償すればいいんでしょう(診断書買取)といわんばか
りの対応には大変ショックを受けました。


以前からこのシステムに関心を持っていた朝日新聞に連絡すると記事になりました。

悪用目立ち障害者用カード一部廃止 東京ディズニーR(朝日新聞 5月21日)

急いで記事にしたせいか、訴えていた問題はぼやけてしまった面もありますが、
とにかく、ゲストアシスタンスカードの制度は世にしられることになりました。
・・しかし、皮肉なことに実質的な制度の廃止とともに、です。

企業と顧客対応の姿勢を問う意見が寄せられています。。


そもそも、ここまで問題がこじれた最大の原因はTDRが一切制度を公開しなかったため、制度を知らない人からの苦情が出た、秘密の制度を悪用する不心得者が出たということですよね。

それを、そもそも障害者への対応は経済的・社会的コストがかかるものであり、一企業での対応は無理…TDRはこう問題をすりかえてきているわけです。

TDRのような知名度のある組織のこの粗雑な対応、詭弁をこのまま許してしまうとこれが先例となって「待てない障害」へのケアは日本では無理という常識が定着してしまわないでしょうか。

一個人としてTDRに聞いても問題の核心には一切答えられないそうなので、聞きたいのですが、

●米国の制度運用は本当に悪用だらけで破綻したのか。
●そもそも「制度公開」はむしろ障害者側が要望しているのに
 どうしてヤミ制度にしたのか。
●実際にどの程度の不正利用が何件あったのか。
 それに対する対策は何かうったのか。
●診断書の運用はどうして破綻したと判断したのか。
●この一連の経緯は、障害者を支援するどころか
 障害者を深く傷つける結果となったわけだが、
 それについて企業としてどう考えているのか。

…こうした点への公式見解はいかがなものなのでしょうか?

この「問い」に、どうやったら、オリエンタルランドは、「回答」してくれるのでしょうか?

キャストの人からのご意見もいただきました。


ゲスト・アシスタント・カードの趣旨、目的は小生も賛同しています。

あなたのページで、「待てない」という障害(障害という言い方は、健常者を基準とした一方的な言い方で好ましいとは思えませんが)があるということも知りました。

だから、カードによってより多くのゲストに来ていただければと思いましたし、現にゲストの喜びの声とも直接接しました。心からよかったと思いました。

でも、それらの方々よりはるかに多くの(本当に多い)悪用する方がいるのです。

診断書の偽造(借用?)はもちろん、演技も堂が入っているような人も大勢います。

モニターしてみると、アトラクションのプレショーエリアに入った途端、いままで表情も乏しく、首も力なく下げていた女性が、きらきらと目を輝かせ、「あのカードって『水戸黄門』みたい。
最高にいいわぁ、今度は逆の役で行こうよ」と話していたとのこと。

新聞や雑誌にカードの存在が明らかになってから、その数はどんどん多くなっていきました。

それでも、本当に必要な人のためにと、疑わしい人も含めて、がんばってきました。

でも、こんどは、それを糾弾するゲストが現われる。
「明らかに健常者じゃないか」という罵りは、カードの所持者ではなく、私どもに。

彼等の気持ちもわかります。

「診断書などをご提示いただいています」と庇ってみても、心から納得してはいただけない。

本当の意味で公平を図ろうとしたこの制度も、「一部の」というより「多くの」心ない者のために、一般のゲストからは「不公平」に映り、TDRはもちろん、本当にカードを必要としている方々も悪意の対象と
なってしまっています。

公開か非公開が問題なのではなく、悪用>正規という状況を改善すべきだと
思います。

この問題の外にも、シーティングをはじめ、お話できないような不正の数々が後を絶ちません。
(ご想像できないと思いますが、本当にひどいのです)

だから、会社の決断も理解できるのです。

もう一度。
小生は、この制度が悪いとは言いません。

でも、悪用が跋扈し、それを疑問視する方がいて、それをかばい切れないわたくしどもキャストがいることも、
少しだけでも理解していただけると幸いです

多くのキャストのかたのご苦労が偲ばれます。また、対応には感謝しています。
ただし、いままで組織としてのオリエンタルランドが、障害のある使用者の声や
提案を率直に聞く姿勢をもち、実効性のある解決法に向けて真摯に努力してき
たという姿は、残念ながらこの3年間ほとんど感じられませんでした。

それに、そのことは、予告期間もなく、突然制度を変えたり、廃止したりして、本
当に必要な利用者を苦しめる理由にもならないように思えるのです・・

最初に連絡くれたかたのその後です。


友人親子は、昨日は意を決してイン・パークしてきたそうです。

幸い、あまり混雑も無くスムーズに乗れたそうなのですが、やはりハニーハントやスプラッシュマウンテンなどは30分以上待ちで、お子さんは並んではいるものの、キーっとなり周囲の人を蹴ったり叩いたりをしてしまったそうです。

そして、再度食い下がってみようとメインストリートハウスへ行ってみたらしいのですが・・やはりダメでお金を返された!!と激怒していました。受け取りたくなかったけど・・とも言っていました。

すごく僻みっぽい言い方になってしまいますが・・・・・・・・
夢を与えてくれるはずのTDRが逆に夢は夢でしかないんだ!と言う現実を突きつけてきたように思えます。
『別にあなた達に来てもらわなくても結構よ』と言われているような対応に感じます。

制度を公表しなでいたことも何だかこういった姿勢を感じていました。
子供の障害を盾に特別扱いをして欲しいとか横柄な態度を取るということでは決してなく、子供が(そしていつも疎外されているような感じの親子を)ひとときでもスムーズに楽しめ・過ごせる手立てがあるならそのお手伝いをして欲しかっただけのに・・ただ、サポートして欲しかっただけなのに・・・。と悔しいです。
私の大好きな先輩お母さんが、『足が不自由な人に車椅子があるように、視力が弱い人に眼鏡があるように、この人たちには(自閉症児・者)人が必要なのです』とおっしゃっていたことがあります。

この、人からの助けは、なかなか理解してもらえずに並み大抵のことでは得られません・・。でも、メディア的にも天下の(?)TDRが率先して行ってくれていたら・・・・何か変わってきていたかもしれないのに
・・・・・・。TDRが率先して排除(?)にかかるとは・・・・・。

とても、やりきれない思いです。


そろそろ制度を使わずにすむようになってきた人からも、必要性は訴えられてい
ます。自分たちだけのためでなく、「必要な人・子ども」のために存続を願う制度
なのですが・・・


年齢が上がると、重度の自閉症の方でも生活力が付いてきて、本人が楽しいことだったりすると、待てたりするみたいですね。(もちろん人によりますし、そうでない方もいらっしゃると思います。)
でも、幼児期の自閉症のお子さんの場合は、それはかなり無理だと思います。

娘に「ディズニーランド〜!(絶叫)」といわれて、行くことをどんなにせがまれても、待てない娘を連れて、とても行く気にはなれず、涙がこぼれた頃のことを思うと、特に、親も子も混乱の時期の幼児期の自閉症の家族には「待ち時間 0」のカードで思いっきり楽しんでほしいです。

見えない障害の理解は本当に難しいと思います。


みなさんはどうお考えでしょうか?

このまま制度がなくなってしまっていいのでしょうか?
制度中止を巡るいろいろな疑問には答えてもらえないのでしょうか?
不正を防ぎ、制度を存続させることのできる建設的な提案は聞いてもらえないのでしょうか?

意見を添えて、制度の復活を願う署名を募りたいと思います。

署名は、オリエンタルランド・ゲストリレーションにお届けします。

制度の復活を願う署名については、こちらからどうぞ


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